サイコパスの素顔

『サイコパス』を主とする小説を書いていきます

I. サイコなパスな考え方

 

 サイコパスは考えた。

 

 一般的な人――『常人』。

 精神病質者――『サイコパス』。

 

 『常人』とは、明らかに考え方や事物の見方が異なる『サイコパス』。

 

 双方のどこに違いがあるのだろうか。

 

 サイコパスは考えた。

 

 ……分からない。

 

 『サイコパス』の思うことは、自分では変わっているだなんてちっとも思わない。でもその考え方を口にすると「お前は変わってるな……」と『常人』は言う。

 

 だが『サイコパス』に言わせれば、『常人』の考え方の方がだいぶ変わっている。

 というか、意味分からない。『常人』の「普通の考えだろ!」「当たり前だろ!」という世間一般平均的な考えを迷うことなく正しいと言い切る『常人』の考え方は理解できない。

 

 サイコパスは考えた。

 

 本当は……違いなんてないのかもしれない。

 

 『常人』は世の中の常識や普遍的なことに囚われ、自ら考えるということをやめているのかもしれない。

 だから、本質的な部分では『常人』も『サイコパス』もなんら変わらないんじゃないか……

 

 うん……そうだ、きっとそうだ。……たぶん。

 

 サイコパスは、考えることをやめない。