サイコパスの素顔

『サイコパス』を主とする小説を書いていきます

XXII. 暇つぶし

 

 少しの時間が空いちゃって、暇をつぶさないといけなくなったとき、みんなだったら何をする?

 

 常人なら、読書したり携帯ゲームに没頭したり、だいたいそんな感じだろう。ネットサーフィンしたり、好きな子と連絡とったりする人もいるのかな……?

 

 だが僕は違う。

 

 サイコパスは、人を殺す練習をする。

 

 目の前のテーブルで、ふたりの女の子が携帯をいじりながらおしゃべりをしている。

 場所は大学内の食堂。日も落ち夜遅いから、周りに人はそんないない。

 僕と目の前の女の子ふたり。あとは少し離れたところに男の子が4人いる程度。

 

 僕はどっちの女の子を殺そうか、考えてみた。

 

 左の女の子は知らない子。たまに校内で見かけるが、別に全然知らない女の子。

 それとは逆に、右の女の子は知っている。たしか去年だかに同じ講義をとっていて少し話したことがある。

 でも今は全く話さない。向こうもこっちを意識していないし、見かけても挨拶すら交わさない。

 

 サイコパスは、イメージしてみた。

 

 もし左の子を殺すとしたら、もし右の子を殺すとしたら、それとも両方殺すというのも悪くはない。

 どちらか一方を殺したら、もう片方はどんな反応を示してくれるんだろうか。

 悲しい表情を見せてくれるのかな、それともびっくりするのかな。怒られることはないよね……

 

 サイコパスは、あらゆる状況をイメージする。

 

 どの子を選び、どんな方法で、どう殺すべきか。

 考えに考え抜いた結果、行動に移すべきだと僕は思う。

 

 行動には責任が伴う。そのことを僕は知っているからね。

 

 ベストな獲物を狙い、ベストな方法で、ベストを尽くして人を殺す。

 そこに僅かでもミスがあったら、殺人は無意味なものとなる、と僕は思う。

 

 それが殺人を犯す僕にとってのポリシーだ。

 

 熟考に熟考を重ね僕は……決めた! 

 左の女の子を殺そう。

 

 サイコパスは、イメージをリアルへと変換する。