サイコパスの素顔

『サイコパス』を主とする小説を書いていきます

XXVI. ストレス発散

 

 サイコパスは、立場の権力に酔っている。

 

「おい! お前馬鹿か! 本当お前は何もできないんだな! 辞めちまえ!」

 

 出来の悪い部下を罵るのはとてつもなく快感だ。

 

「そこの君、お茶を入れてくれないか? 君に言っているんだよ、ブス!」

「ねぇ君、かわいい君は私の隣に座りなさい」

 

 文句を言えない女性社員に対するセクハラ行為、これも実に楽しい。

 

 まるで自分が王様にでもなったような感覚に陥る。

 

 サイコパスは、会社では横柄な態度をとる。

 

 だが、家に帰れば態度は一変する。

 

 妻の尻に敷かれるみっともない中年オヤジと化す。

 妻の口うるささに、ストレスが重なる日々に嫌気がさす。

 

 ガミガミうるさい妻を殺す思い切りがあればいいのだが、そううまくはいかない。

 

 だったらせめて、会社という名のわが王国にいる時ぐらいは、やりたい放題やっても罰は当たらんだろう。

 

 サイコパスは、自分の行いを正当化する。

 

 今日も部下の皆には悪いが、ストレス発散を手伝ってもらおうか。